6/20世界難民の日 シンポジウム「難民・移民と共に生きる社会を」

世界難民の日 シンポジウム
「難民・移民と共に生きる社会を」
日時:2026年6月20日(土)19:00-21:20〈18:30開場〉
場所:川口駅前市民ホール フレンディア
住所:埼玉県川口市川口1-1-1(キュポ・ラ本館棟4階)JR川口駅東口徒歩 2分
料金:1,000円(高校生以下無料)
主催:在日クルド人と共に
お問い合わせ:event($)kurd-tomoni.com〈左記アドレスの($)は@に変えて送信してください〉
※要申込:グーグルフォーム

日本にはおよそ412万人の在留外国人が暮らしています(2025年12月末)。人口減少が進む中、労働を担う外国人は増え、日本で生まれ育った海外ルーツの子どもも増えています。埼玉県川口市は人口の約9%が外国籍住民ですが、その中のトルコ国籍クルド人(川口市全体の0.2%)に対するヘイトスピーチが2023年から急激に増え、選挙期間中には外国人排斥を訴える候補者も現れました。排外主義は社会を分断し、民主主義を脅かします。多様な人々が共に暮らす社会をどのように築いていくのか、能勢美紀さん、上野貴彦さんにご講演いただき、皆さんと一緒に考えます。

〈シンポジウムに参加される方々へのお願いと注意点〉
◉シンポジウムの進行を妨害、誹謗中傷する恐れがあると主催者が判断した場合、入場をお断り、あるいは途中で退席いただく可能性があります。予めご了承ください。
◉参加者による録音・録画は禁止となっています。

講演① 能勢美紀(のせ・みき)さん
■クルド語で話し、書き、残すということ―言語と文化継承から考えるクルド人への理解
【講演概要】
 クルド人をめぐっては、日本でも近年さまざまな言説が広がっています。そのなかには、「トルコにはクルド語放送もある」「差別や抑圧はないのではないか」といった見方も見られます。しかし、言語や文化をめぐる権利については、制度が存在することと、人びとが安心して使い、学び、次世代へ継承できることは同じではありません。本講演では、トルコのクルド語をめぐる政策や社会的状況を概観し、クルド語で話し、書き、出版することが、クルド人にとってどのような意味をもってきたのかを考えます。特に、彼らが移住先でクルド語やクルド文化と向き合い直し、自らのアイデンティティを形成し、守ってきた過程に注目します。こうした背景を知ることは、在日クルド人をめぐる誤解や偏見に向き合い、共に生きる社会を考えるうえでも重要です。クルド語で話し、書き、残すことの意味を通じて、在日クルド人への理解を深めることを目指します。
【講師プロフィール】
アジア経済研究所図書館ライブラリアン。クルド関係の出版物とアイデンティティへの影響について研究。主な著作に「クルド語で話し、クルド語で書き、それを出版して残すこと」(『ライブラリアン・コラム』、アジア経済研究所、2025年)など。

講演② 上野貴彦(うえの・たかひこ)さん
「外国人受け入れ論争」から課題解決の実務へ――摩擦から地域の関係性を編み直す「反うわさ戦略」を例に
【講演概要】
国政レベルで「外国人受け入れ」の是非や「移民統合の失敗」をめぐる論争が広がる一方、私たちの地域社会には「すでに多様な人々が共に暮らしている」という確固たる現実があります。本講演では、日々の生活や公共サービスの現場で生じる摩擦をあらかじめ前提とした上で、企業や富裕層への経済的利益だけでない「多様性の利点」を街で戦略的に生み出し、それを具体的な「課題解決の実務」へとつなげる欧州の「インターカルチュラリズム(間文化主義)」の知見を共有します。バルセロナ市の「反うわさ戦略」などを鏡に、デマや偏見を頭ごなしに否定するのではなく、対話を通じて「うわさ」を鵜呑みにしない関係性を築く草の根の技法(仲介)や、外国人対応を特別な部署に閉じ込めず、学校、病院、役所の通常業務のなかに多様性を前提とした仕組みを組み込んでいく「主流化」のダイナミクスについて、実務的な視点から議論します。
【講師プロフィール】
都留文科大学准教授。噂や偏見に向き合う「反うわさ戦略」を研究し、バルセロナの事例と国内の自治体・市民団体をつなぎ対話の場を広げている。主な著書に『多様性×まちづくり インターカルチュラル・シティ』(共編著、2022年)など。


※当会では相互理解のための活動としてシンポジウム・写真展などを毎年開催しています。こうした活動が継続できるよう皆さまのご支援をいただけますと幸いです。よろしくお願い申し上げます。→ご寄付