遅くなりましたが先週6月16日の日本語教室の報告です。
この日も多くの学習者とボランティアが集まりました。
漢字検定の勉強をしたり、父の日のメッセージを書いたりしているお子さんもいました。
ちょうど川口市で写真展を開催していましたので、日本語教室のあとに会場を訪れた人もいました。
日本語教室と写真展の感想をいただきましたので紹介します。
「在日クルド人と共に」の活動場所を2か所お訪ねした。蕨市で日曜日に開かれている日本語教室と、SKIPシティ(埼玉県産業技術総合センター)で6月15日、16日の両日に開催された写真展「クルド人の今とこれから」である。
蕨駅から徒歩で数分行くと会の事務所がある建物に着く。すると、大きな皿を抱えた人が階段を上がって行くのである。パーティーでもあるのかと思いつつ、私も階段を上って行った。すると、行き先も同じだった。
中に入ると、すでにスタッフのKさん、Nさんがおられた。家族でやってくるひと、スタッフらしき人、初めて来ましたというボランティア、学生ボランティア、メディアのひとなど、合わせてあっという間に20名くらいになった。
クルド人参加者には、それぞれにメンバーがついて、話をしたり、日本語の勉強をしたり、長テーブルにはすぐに人の輪が出来た。私は挨拶して、まずスタッフのKさんに活動について伺った。Kさんは川崎から来ておられるそう。「彼らがまた来たくなるような場所にしたい」と言われる。
それから、参加者であるクルド人のお父さんと日本語を読む練習をすることになった。現在はお連れ合いと二人の子どもたちと4人暮らし。トルコから単身で来日した。6人兄弟2人姉妹の8人きょうだいの家庭に育った。日本では解体の仕事をしているが、トルコの大学では経営学を学んでいた。娘さんが漢字検定を受けるという。ほんの少しだけ日本語のテクストを読み、彼のこれまでの暮らしの語りに耳を傾けた。
そのあとは、もう一人のクルド人のお父さんと話した。お皿にはお連れ合いが手づくりした甘ーい揚げ菓子ハルカ・タトゥルスが用意されており、最後は茶話会となった。順に自己紹介しながら、お菓子をいただいた。日常会話には困らない人でも、日本語の文書を読むのはかなり難しいようだ。
日本語教室を後にして、西川口駅経由で、写真展に急いだ。ちょうど写真家の鈴木雄介さんと代表の温井立央さんの対談が始まったところだった。鈴木さんの写真の他、クルド人レフィック テキンさんの写真、日本クルド文化協会から提供された写真が展示されていた。クルド人のトルコでの暮らし、日本での暮らしが描かれている。トルコで迫害され、日本でも差別された。しかし、今は日本に定住するつもりで暮らし始め、子育ても始めている彼らの暮らしを映し出していた。
Happy Kebabでは、彼らの国の食事を共にした。食事を終え蕨駅に向かう途中で写真展の写真の被写体となっていたクルド人に出会った。Nさんは「あんたなんで来こんかったん」と声をかけた。彼は写真展には来なかった。でも、道で出会えば声をかける。コンビニの近くには、集まって話しているクルド人たちがいた。彼らとも言葉を交わして、「こういう日常が大切なんだ」と思った。大阪で何度も経験した夜回りでも、声かけが大切だったことを想いだした。
私が初めてクルド人に知り合ったのは2010年ドイツ・デュッセルドルフ市でのことだった。キオスク(売店)の親父さんがクルド人だった。
「ギュレギュレ」今度は一緒に飲もう。
大学教授(N.S.)


