11月3日の日本語教室

11月3日の日本語教室の報告です。
この日は、クルドのお母さんの差し入れがありました。
チーズ入りの揚げ春巻き、ナッツ入りのニンジンケーキはどれも美味しく、チャイを飲みながら皆で楽しみました。
蕨市在住のボランティアの方からの感想を紹介します。


私は数か月前から日本語教室に参加しています。ほかにも講演会のボランティアや清掃パトロールに参加させていただきました。
日本語教室はとても明るくフレンドリーな雰囲気で初めての人でも問題なく参加できます。オープンな雰囲気でありながらも学習者の皆さんは黙々と取り組んでいます(小さい男の子は例外あり)。中東系の人は基本的にテンションが高いイメージがあったのでこれは少し意外でした。
「日本語教室」と銘打っていますが単に日本語の習得を目指すだけではなく在日クルド人を中心とする外国人と日本人の交流や相互理解の場を提供することも重要なミッションとされています。そのため学習スタイルは比較的フランクで学習者の日本語レベルや志向にあわせて世間話を交えながら進めることも多いです。またクルドのお母さんの差し入れでお茶会をすることもあります。まさに蕨市や川口市の謳う多文化共生に資する貴重な活動だと思います。

在日クルド人といえば昨今はヘイトスピーチが大きな問題となっています。一方でそれが彼らの直面する数ある困難の一つに過ぎないということを会の活動に関わる中で知りました。在留資格、公的サービスへのアクセス、子供の教育など様々な課題があります。
リスクを冒して日本に渡り、そういった困難の中にあっても大変な努力をして現地の言葉や習慣を学び、勤勉に働き、家族の絆を守りつつ地元社会の一員として生きるクルドの方々の精神力やバイタリティは注目に値するのではないでしょうか。
私が日本語教室に参加するモチベーションは基本的には純粋に楽しいからというものですが、それと同時に少子高齢化で今後緩やかに衰退していくであろう日本社会において彼らの感性や活力が良い影響をもたらすと期待しているからです。
「在日クルド人と共に」の日本語教室を始めとする草の根活動は10年後あるいは20年後、今の子供たちが大人になった時の社会の礎になるはずです。今後も引き続き多くの方の目に留まり、ご理解とご支援が得られることを祈っています。
会社員 SA