本日6月20日は「世界難民の日」(World Refugee Day)です。2000年12月4日、国連総会で決議されました。
日本は1981年に難民条約に加入しましたが、難民認定率は極めて低く、トルコ国籍のクルド人の難民認定は皆無に等しい状態です。トルコ出身申請者の難民認定率は、ドイツ45.2%、米国86.2%、カナダ97.5%に対し日本は0%でした(UNHCRと法務省の2019年データを基に駒井知会弁護士が作成)。
2022年5月、難民不認定処分の取り消しを求めたトルコ国籍のクルド人男性の訴えが札幌高裁で認められ、同年8月、日本で初めてクルド人が難民認定されました。
判決では、「迫害を受けるおそれがあるという十分な理由がある」として、男性がトルコ当局からPKK(クルディスタン労働者党)の支援者とみなされ、ジャンダルマ(軍警察)から拷問を受けたことが指摘されました。
■トルコ国籍クルド人の難民該当性を認容した判決
しかし、今なお多くのクルド人は難民認定されていません。
今年6月10日に施行された改定入管法は、難民申請が3回目以降の人の強制送還を可能にしており、収容期限の上限も定められず、送還を拒否する人には刑事罰を科すなど国際人権法に違反しています(参考:アムネスティ・インターナショナル日本支部のホームページ)。