9/23シンポジウム感想(スタッフ)

20220923

9月23日のシンポジウム「在日クルド人と共に~初の難民認定の意義と入管法の問題点~」にボランティアスタッフとして参加した安齋寿美玲さんから感想をいただきましたので紹介します。


私は看護職であり、在日クルド人と共にのメンバーとして活動しています。今回のシンポジウムで特に衝撃だったのは、入管に収容された経験を持つ仮放免のクルド人の方の体験談です。とても狭い空間に複数の収容者とともに生活することを余儀なくされ、運動できるスペースが限られていたり、適切な医療を受けられないなど、劣悪な環境下で長期間収容されていることがわかりました。そして、収容施設から出た後も仮放免であるために生活が困難であり、ご自身や子どもたちの未来に希望を持てないという状況を知りました。この環境が彼らの健康へ与える影響は計り知れない
…そう思い、大変苦しい気持ちになりました。

そもそも、なぜ彼らは、そのような人権が脅かされるような環境に収容されなければならないのでしょうか。祖国で迫害される恐れがあり、庇護を求めて難民受入国であるはずの日本に来日した彼らが、なぜ日本でも存在を脅かされ続けなければならないのでしょうか。日本の『出入国”管理”』という立場では、難民保護を語ることができないという現実を認識し、問題意識を感じました。

今回のシンポジウムでは一人の日本人として、医療職として、非常に多くのことを考えさせられました。私たちにまずできることは、日本で暮らす難民の方々が抱える問題を正しく知り、ともに考えることです。今回学んだことをクルド人の方々のサポートに生かしていけたらと思います。

写真:鈴木雄介