当会の考え

埼玉県の川口市と蕨市をあわせた人口は約70万人です。
多くの人が住んでいれば様々な摩擦や事件も起きます。
先日、川口市でトルコ国籍のクルド人同士の争いで重傷者が出る事件が起きました。
このような事件は、事件に関わっていない多くの在日クルド人をはじめ、地域住民の誰もが望まないことです。
しかし、事件報道をきっかけにクルド人を貶め排斥を求める言説が目立ってきました。
それはヘイトスピーチであり、差別であり、さらなる憎しみと不安、分断と対立を生み出すものです。
この事件に限らず様々なトラブルが発生しますが、原因を明らかにし、解決に向かう方途を具体的に模索することが肝心です。
この地域に暮らす多くの人々は、生活者の視点からお互いの理解を深める試みを続けてきました。そうした地道な取り組みを無にすることがあってはならないと考えます。
たとえ言語や文化が同じであっても意見の違いや対立は生じます。「共に生きること」は簡単ではありませんが、私たちはここで暮らすクルド人と一緒に未来を築いていきたいと考えています。