7月31日の産経新聞朝刊1面に「クルド人殺到 おびえる市民」という記事が掲載されました。
3面には川口市議会で採択された「一部外国人による犯罪の取り締まり強化を求める意見書」のことが掲載されています。
川口市で刺傷事件や病院前での混乱が起きたことは事実ですが、民族性と個別の事件を結び付け、恐怖と不安を煽るのは、偏見と差別を助長するものです。
当事者に対する取材もなく一方的な記事です。
他にも様々なトラブルが生じているのは事実ですが、それを肯定したり、望む人は誰もいません。
地域で暮らしている多くのクルド人は、こうした報道によって深い悲しみと強い不安を感じています。
様々な問題の解決には、粘り強い関わりと相互理解が必要で、時間がかかります。
このような記事は、問題の解決を遠ざけ、特定の民族への排斥につながります。
そうした意図で特集が組まれているのであれば看過することはできません。
在日クルド人と共に 代表理事 温井立央